(えっ? えーっ? 待って、華奢だし女の子にしか見えないけど、お胸様はぺったんこなわけで。え? ぺったんこは男だけど、ノアちゃんに限っては女の子? あれ、女の子って男の子に進化するっけ?)


男女の違いすらわからなくなってきて、性別がいよいよゲシュタルト崩壊しそうになるも、小さく首を振って必死に思考を整理する。


(いやいや、落ち着いて、私。つまり、ぺったんこノアちゃんは女の子じゃなくて男の子……いや、男の娘ってやつ?)


心は女なら別にセーフなのではという考えが過るも、すぐにそうでないことを思い出した。

ノアは確か『ボクの身体を見て、アーシェが意識してくれるかどうかの勝負』と言っていた。

それは即ち、男として意識するかどうかという話ではないのか。

とするならば、心も男の可能性が高い。

その考えに至った瞬間、ずっとノアと女の子と信じて同室で寝起きしていたことが恥ずかしくなった。

何より、今自分は下着姿でノアの前に立っているのを思い出し、顔を真っ赤にする。