それからは、もうアピールなんて全く出来なくて
今までは結構アタックしてきたつもりだったん
だけど。もう出来なくなった。
学級委員に抜擢された楓はもう1人の女子学級委員、
梨花と一緒に上手くやってた。やってる姿は最高に
かっこよかったけど、梨花とずっと話してたのが
めっちゃ気になった。恋をずっとしてきた私は
こういう感情をよく知っている。嫉妬。
でも、今までの薄っぺらい嫉妬じゃなくて、凄く
衝動的だった。
ああ、今凄く楓が好きなんだって思った。
ちょっと、嬉しかった。
でも、私は告白なんてするつもりは皆無だった。
私のことを楓は凄く嫌っていたようだった。
何でかなんて全く分からない。
気づいたら、態度が氷のように冷たかった。
だから。私は告白なんかしない。
叶わない恋はしない。そう決めた。
違う高校に行って、忘れる。
でも、卒業式の時は流石に泣いた。
離れたくなくて。まだ好きでいたくて。