今日はお見合いだって言うのに、ここまで来て仕事の話? ま、まさか、この前のとり天のことで小言を言われるとか?
勘弁してよ。どんだけ仕事が好きなのよ。
食欲なくなるわ……。
でも目の前の、贅沢で豪華な料理が『早く食べて~』と私を呼んでいる。せめてこの帯だけでもなかったらなぁ。
と何気なく、目を帯びに向けた。
「そうか、帯が苦しいんだったな。ふっ。ほどいてやろうか?」
ええっ!? 社長、今なんて言った? しかも『ふっ』って笑ったよね?
なんなのよ、その『ふっ』は。ニヤリと口角を上げた顔が、むちゃくちゃエロいんですけど!?
「へ、変態……」
「はあ!?」
「おお、帯ほどいて、どうするつもり?」
逢坂社長の口から飛び出した驚きと顔の色っぽさに、とんでもない言葉が勝手に出てしまった。でも言ってしまったことはしょうがないと、社長とにらみ合うこと数十秒。


