偽装結婚ならお断りです!? ~お見合い相手はイジワル社長~


「でもいざ就職活動を始めると、なかなか『ここだ!』っていう会社が見つからなくて」

「朱里が就活をしていた頃は、求人も減ってたしな」

「まあ、それもあるんですけど。自分が本当は何がしたいのか、よくわからなくなっちゃって。それで就職どうしようかなと悩んでるときに、プレジールの求人を見つけたんです」

 その時のことは、よく覚えている。

 プレジールが運営している飲食店やフードコートには、よく行っていたから馴染みもあった。何よりどの料理も美味しくて、素材の良さを引き立てる料理の仕方に興味を惹かれた。自分もこういう店で、料理を提供する側で働けたらいいのに……そう思っていた矢先の出来事だっただけに、運命すら感じたからだ。

「結局十社の会社の面接を受けたんですけど、その時の私はプレジールにしか就職しないって勝手に決めてて。まだプレジールから採用の通知もらうまえだったのに、採用の内定をもらった会社断っちゃって」

「もし不採用だったら、どうするつもりだったんだ?」