料理が運ばれてくるまでの間、どうしたものか。ひとり考えるが、口が上手いわけでもない私は、何を話していいの思いつかない。
しばらく沈黙が続く。
と、真史さんがその沈黙を破いた。
「なあ。朱里はどうして、うちの会社を志望したんだ?」
真史さんの問いかけに顔を上げる。そんなことを聞かれると思っていなかった私は、返事に困り勝手に目が泳ぐ。
「い、いきなり、どうしたんですか?」
「いきなりじゃない。前から聞こうと思っていたことを、今聞いただけだ」
物は言いようだと癪に障るが、ここは素直に納得。まっすぐ前を向くと、頬杖ついて答えを待っている真史さんの視線と絡まる。その柔和な瞳に、トクンと小さく胸が高鳴った。
それがバレないように目をそらすと少し落ち着けと自分に言い聞かせ、息を吐き呼吸を整える。
「大学で栄養学を学んでいるときはなんとなくですが、学校や病院で栄養士として働きたいと思っていて」
そこで言葉を一度切ると、真史さんの反応が気になってチロッと目線を戻す。私の話を聞いて小さく頷く彼が見え、少し安心すると話を続けた。


