左隣の君と






──翌日

朝、家から出ると隣の家から雨依くんが出てきた

雨依くんはあたしに気づいてない
…ちょっと天然?



あたしは、雨依くん、と声をかけようとしたけど、

あたしと同じように「うい」って名前が嫌いなのかもしれない



と思って、「海原」と言った

すると少しビクッと肩を揺らして振り向いた


「海原、同じクラスだったんだね
高校生かと思ってた」



「…え、そ、そうかな?」

なんか可愛い


「まあ、これからよろしく」

「お、おう」


声は小さい

やっぱり中3とは思えないなあ