早速、はっけーん!!

思ったより簡単に見つかった。空を飛べるって直線移動できちゃうから、楽だな〜。内心ワクワク。楽しんでる場合じゃないんだけどね。

楽しい気持ちも束の間に消え、目の前の光景にあっけに取られた。

「優里。なんで、優里がこんな目に…。」

家族の声がする。でも、もう答えられない。
誰とも目線が合わない。声出しても気づいてくれない。こうなることを分かってたけど、悲しい。

届かないとわかりつつ、家族にお別れの言葉を言った。

今まで、沢山迷惑かけてごめんなさい。この家族と出会えたことに感謝してる。生きてる時にありがとうと伝えたかった。今まで過ごした日々忘れないよ。一緒に過ごしてくれてありがとう。


伝えたいことがあったから、家族に遺書を書こうと思った。書いたけど、処分した。計画を遂行するためには残すことを断念せざる得なかった。