たとえ、届かなくても

「ごめんね。こんな時まで優しい嘘を言わせちゃって」

「嘘じゃない。本当だから」

「えっ、どういうこと?」

「その前に一つ聞きたいことがある」

「何?」

「優里は俺のことどう思っての?」

「そんなの…大好き…に決まってるじゃん…」

「初めて聞いた。素直になれたじゃん。頑張ったな」

「悟のバカ…」

「全く。褒めてるんだけど。ありがとうだろ」

「あ、ありがと…」

「よく出来ました。はなまる」

「馬鹿にされてる感」

「ねぇ、俺にバレてないと思った?」

「えっ、何が?」

「嫌われようと無理してただろ。本当は、俺の事めっちゃ好きなくせに。飴の包み紙の裏、ペットボトルのラベル、バーコード…見逃すと思ったか?」

「気づいてくれたの!?絶対わからないと思ったのに…」

「見直したか?」

「うん」

そっか、届いてたんだ。全部お見通しだったんだね。