偽のモテ期にご注意を


「あたしは別に・・・今は仕事の方が楽しいから要らないわ」

「まぁ、俺もそうかな」

『よく言うわ。陰じゃ結構遊んでる癖に』

ONもOFFも肉食系の松本だが、社内の子には手を出さないので、OFFの部分を知る者は少ない。

沢城も偶々OFFを見る事が有ったから知っている程度で、同期の連中でも知っている者はいないだろう。

チラリと松本の顔を見れば、楽しそうにこちらを見ていた。

「じゃぁお2人が恋人同士になったらどうですか?」

目を輝かせて宮村が提案してくる。

「ちょっと、冗談止めてよ。みんな酔い過ぎよ」

「じゃぁ付き合おうか」

さらりと松本がそんな事を言うので、場は大盛り上がりをし始めた。

『はぁ!?思ってもない事をよくまぁ言えるわね』

段々とイライラが募っていく。