偽のモテ期にご注意を


地下の駐車場には国内外の高級車が停まっていた。

『凄い・・流石セレブなマンション』

どの車も磨き抜かれていて、展示場を思わせる。

案内された置鮎の車は、国産のレクサスだった。

重厚な作りの外見と同じく、内装も高級感が溢れていて、シートに座るのも躊躇われたが、置鮎がドアを開けて待っているので、乗り込む事が出来た。

自分が触ると汚れそうな気がして、身を硬くしていると、クスリと笑われてしまった。

「そんなに緊張しなくても・・」

「や、何か触ると汚しそうで・・・」

「汚れませんよ」

そう言って、身を乗り出して来たので驚いて身を引く。

「!?」

沢城の反応にクスリと笑って口を開く。

「あぁ、シートベルトを・・」

「あ、急に近づかれたから・・驚いて」