そんな置鮎に気付かず笑いかけながら会話を続ける。
「それでね、今までずっと考えてたんだけど、言い出しにくくて言えなかった事があるの」
急に真面目な顔で、申し訳なさそうなその顔にドクリと鼓動が跳ねる。
『ワーカーホリックの圭奈が態々早退してまで話したい事?
もしかして、俺は捨てられるんだろうか?』
「圭奈・・・。」
不安そうな目で見上げると、困ったような顔をする圭奈の反応に、別れ話だと確信した。
「嫌です・・。俺を・・捨てないで!」
勢い良く立ち上がった所為で椅子がガタンと大きな音をたてて倒れたが、そんな事にも気付かない。
その様子に圭奈も慌てて立ち上がる。
机についた手を力いっぱい握り締めて、俯き加減に次の言葉を待つ。

