『料理に集中無きゃ』
無心で野菜を調理するが、野菜うどんはあっという間に出来てしまった。
時間が出来ると、先程の考えが蘇ってくる。
『私は郁哉だけだけど、郁哉は?
あれだけの容姿に財力があれば、相手など幾らでも見つかる
そうなった時、自分の魅力が全く分からないんだからどうする事も出来ないわ』
グルグルと考え出しかけた時、メールの着信音が聞こえ、現実に引き戻される。
『恵からだわ』
鞄の中からスマホを取り出し、内容を確認する。
-私、このまま出張から正式に移動する事に決めたわ-
「えっ!」
思わず大きな声が出てしまい、慌てて手で口を覆うが、メールの内容に驚きを隠せない。
『どうして?!』
慌てて、メールに返事をすると、直ぐに返事が返ってきた。
-大切なものを見つけたから-
短い分が返って来たが、意味深な内容だ。

