貰った合鍵でそっと玄関に入ると珍しく置鮎の革靴が脱いだままの状態であった。
『本当に調子が悪いのね』
何時もなら、履きやすいようにキチンと揃え置いてある靴が、乱れたままあるのは、初めてのことだった。
そっと、置鮎の靴を揃えて、出来るだけ音を立てずに奥へと進む。
キッチンに買い物した食材を入れた袋を置いてリビングに行くと、ネクタイを外そうとノットに手をかけた状態で眠る置鮎が居た。
傍に近寄り、手を退けて、ネクタイを外し、ワイシャツのボタンを外すが、全く起きる気配が無い。
『風邪を引かないように・・』
そう思い、寝室にブランケットを取りに向う。

