偽のモテ期にご注意を


「どうしたんだ?!」

「・・食後の睡魔が・・」

怒鳴るような声に反応して、のろのろとこちらを見て、そう呟いた体から力が抜けて床倒れ込みそうになる。

「脅かすな・・・」

慌ててかけよって抱きとめて、俺が盛大にため息をつくと、申し訳なさそうに立ち上がろうとする。

「もう、お前、帰れ!」

最近睡眠も満足に取れていなかったからだろう、食べて眠くなるのはコイツにしては相当重症だ。

「え、まだ、仕事が・・・」

「煩い、黙れ!」

勢いのまま置鮎を担ぎ上げ、文句を言おうとするその口を塞ぐべく内線を手に取る。

「前野!?」

「前野です。社長を自宅に送っていくので、1時間程席を外します。

えぇ、社長の午後の仕事を全てキャンセルして下さい」