偽のモテ期にご注意を


「何でも使ってもらって構いませんから。後、バスタオルとバスローブを・・」

そう言って、手際よくバスタオルとバスローブを渡すと、その場を立ち去った。

「あれはモテて当然だわ」

浴室はとても広く、更に浴槽は背の高い置鮎でもゆったりと入れるだろう広さだ。

「あぁ、ホント迷惑よね。彼女さんからしたら・・・」

顔見知り程度の自分が、部屋まで上がりこんで、寝室で寝た挙句、風呂まで使ってるこの現状に凹んでしまう。

「昨日の自分を殴りたい」

流石に湯船には浸からないが、シャワーを借りた事で何か揉めたりしないだろうかと心配になって来た頃、置鮎が服が届いから置いておくと言いに来た。

『心臓に悪い・・・』

時間的に鉢合わせは無いにしても、色々独り言を言っていたので聞かれていないか心配になって来た。

『さっさと上がろう』