うな垂れているその姿は憔悴しきっている。
細身の体は更に細くなって、目の下には隈も出来ていて、疲労の色が濃い。
『きっと置鮎さんも辛かったのよね』
そう思うと、あれだけ苦しかった心が軽くなった。
「置鮎さん、案外子供っぽかったのね」
「・・・嫌いですか?」
拒絶されるのではという不安からか、不安そうな目で圭奈を見つめてくるその姿に不謹慎ではあるが、ドキドキしてしまった。
「いいえ、可愛いなって・・思ったわ」
「可愛い・・ですか・・」
言われた事の無い言葉だったのだろう。
不思議そうな顔をしていて、またその顔に時めいてしまう。
「それだけじゃないけど、可愛いのはダメかしら?」
「・・・いえ。そんな事言われたの初めてだったんで」
「じゃぁ良かった。私だけが知ってるなんて嬉しいわ」
「煽るの上手ですね」
さっきまでの一人残されて不安そうな顔をしていたのに、急に雄の顔になっていて、慌てる。
「え?煽ってなん・・ん!」
「ずっと俺だけを見ていて下さいね」
耳元でそう囁かれたと思ったら、ソファーに押し倒されていた。
完

