盛大にため息をついてから寝室を出て、リビングに向う。
『緊張するなぁ』
化粧を落とさずに眠った事、置鮎のパジャマを誰が自分に着せたのか、考えれば考える程置鮎に会いたくなかったが、多大な迷惑をかけている事を謝罪しなければと自分を奮い立たせた。
扉の前でもう一度深呼吸をしてから遠慮がちにドアを開けると、そこは先日見たばかりの置鮎のリビングだった。
「おはよう・・ございます。」
「おはようございます。沢城さん」
休日の置鮎は、紺のポロシャツに深緑のスラックスを履いていて、ゆったりとソファーで寛いでいた。
「あ、の、昨日はご迷惑をおかけして・・すみませんでした」
居心地の悪さに視線は床を見てしまう。
『あぁ、どんな顔してるんだろう・・・呆れてる?』

