偽のモテ期にご注意を


『ん~ん。良く寝た』

パチリと目を覚ますと昨日までの疲れが全てなくなっていた。

『寝心地が良かったからね・・・え・・!?うちのベッドじゃない?!』

あまりの事に飛び起きると見知らぬ部屋・・・・では無かった。

『ここって・・見たこと有る・・ような』

恐る恐るベッドから出ると、身に着けているのは男性物のパジャマだった。

「?!」

声が出そうになるのを慌てて手で押さえ、何とか悲鳴は出なかったが、かなりの衝撃だった。

『部屋の感じと、この高そうなシルクのパジャマ・・・こんなセレブな知り合いなんて・・・
居たわ。しかも昨日の流れで思いつく人』

冷や汗が出そうになる。

『もしかして・・やっちゃった?』

記憶が無いので昨夜何かあったのか無かったのかも分からない。

それでも、特に違和感も無いし、下着は付けている。

『いや、でも置鮎さんはあんなにイケメンで、セレブで若いんだから、好き好んで私とする分けないか・・・』

自虐的に笑ってから落ち込んだ。