仁菜


なんだ?ゆらゆら揺れてて気持ち良い…。ここゎ何処なんだろう?


?「一応これでOkかな?包帯も大丈夫だし…熱は?………」



誰の声だろう?優しくて柔らかいような声…

!!!!!!いてぇ!!!


仁「っつ!!うぅ…!!」
美佐子「大丈夫?ちょと…。あの?しっかりしてください!!」



こいつ…誰? まさか海鴎夜萄{かいおうよどう}の一員?

女が近づいてくる。

ばっ!!



仁「近寄るな!!海鴎夜萄{かいおうよどう}の1員だろ?よるんじゃねぇ!!」



ん????このフリフリが?海鴎夜萄{かいおうよどう}!?

その時2人の沈黙を裂くようにヤカンの音が鳴った。

ピ―――――

スタスタ

フリフリは、何事もなかったかのようにキッチンへ向かった。



美佐子・仁菜「おい(あの)!!」
美佐子・仁菜「先言えよ(先どうぞ))」

プッ!!

あたい達は一緒に吹き出した。いきがあったんじゃない。たまたまだ。



美佐子「キャハハ。コーヒー飲める?」
仁菜「のめるよ?」



フリフリのまだ名前も知ない女は女の子らしく笑った。あたいのココロにトゲが刺さ

る。けれど、鳴けない。あたいは鳴けない、飛べない悲しい独りぽっちの蝉さ。

スタスタ

コツン

フリフリは、コップをあたいの前にあるガラスのテーブルの上に置いた。



あたいはその時お前がしたシグサを全て覚えてる。




お前は?覚えてくれてるかな?あたいのシグサ。