「ラーメンと言えばほら、海岸道路沿いに有名なお店があるだろう。
魚介のスープでほら、芸能人も来ていたテレビにも出たお店が」


「あら行列が出来るんじゃないかしら。じゃあ早めに出ないと」


にわかにソワソワする恵子と恒夫に、綾は懸命に言葉を出す。


「あの…」


二人が食卓の綾を見た。


「駅前の…坦々麺のお店…」