「クククッそろそろ宿に戻る、またな!」

「土方さん」

「ん?」

「りつさんが…羨ましい…」

「俺は、総司が羨ましいぜ?」

「なぜ?」

キョトンとする光に土方が顔を近づける

スッとそれを避けた


「総司なら、避けないだろ?」


からかっているのではなく、本当に
自分を想ってくれているのでは?
光が、土方をマジマジ見る

その目は、真剣で声色は切ない


「ごめんなさい」

「ばぁーか」


悪戯っ子の目になり、笑う顔を見ると
ホッとした


もし、想われているならば
避けなくてはいけなくなると思ったから



「次、会うときは、元気になっとけよ!
美味いもの食いに行こうぜ!」



土方が、気を遣ったのかどうか
光には、判断出来なかった