キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。

「駅前には噴水公園もあるしな、そこの噴水前で待ち合わせでいいか?」

「うん! じゃあ、連絡先交換しておこう」

 私がスマートフォンを差し出すと、渋々といった様子で彼もメッセージアプリを開く。そういえば私たち、偽装カップルの契約をしてからほぼ毎日一緒にいるのに連絡先を知らなかったんだな。

 つくづく詰めが甘い。これじゃあ疑われてもしかたないなと思いながら連絡先を交換し終えると、私たちは食事を再開した。

 約束の日曜日、私は待ち合わせの十五分前に噴水公園にやってきた。時刻午前十一時、休みの日にご苦労さまって感じで、待ち合わせ場所である噴水の周りには不自然に変装した同じ学校の女子たちが五、六人いる。

「偽装だけど、一応初デートなのに監視付きとか……辛い」

 ブツブツと愚痴を零しながら噴水前にやってくると、すでに宙斗くんが待っていた。

「宙斗くん早かったね、おは──」

「…………」

 こちらを向いた宙斗くんの顔は真っ青だった。とにかく血の気がなくて、私は焦りながら彼の顔をのぞき込む。

「な、なにがあったの!?」

「俺のレーダーが、危険を察知している」

「レーダーって……ああ」