キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。

 けれど、それを言ったら……。

「美代だって、東堂先生の話をしてるとき、優しい顔してたよ」

「私が?」

「うん。きっと本気で、恋しちゃったんだろうなって思った」

 美代は自分の頬に手をあてて、恥ずかしそうに目を伏せる。その口元には笑みが浮かんでおり、見つけた恋心を噛みしめているようにも見えた。

「美代は自分の思った通りになる女の子がほしいだけなんていったけどさ、そうじゃない人だっていると思うよ」

「そうかな?」

「うん、というか……。ありのままの美代を好きになってくれる人じゃないと、親友の私が交際を許しません!」

 腰に手を当ててビシッと言い放つ私を見て、美代はぶっと吹き出した。

「飛鳥はいつから、私のオカンになったのかしら?」

「たった今!」

「あははっ」

 美代には珍しい大笑いだった。

 さっきまで不安そうだったから、笑ってくれてよかったな。

 うれしくなってその手をギュッと握ったら、美代は目をパチクリとさせていた。そんな彼女に、私はニッと励ますように笑って見せる。

「大丈夫だよ」

「飛鳥?」

「美代は美人で優しくて、大人っぽいのに可愛いところもあって……。とにかく、美代を好きになってくれる人はたくさんいるはずだよ。だから、大丈夫!」