雨の日の夜、決して交わることない私たちは出会ってしまった





そんなことを考えてるうちに、蓮が如月美愛を送って倉庫へ帰ってきた。




奏が「おかえり」と言ったから俺もとりあえず言っといた。




そして如月美愛の弟に、会ったことを話すことにした。




「なぁ、蓮。如月美愛を倉庫に連れて来る途中に如月美愛の弟に会った。」




「そうか。」




「アイツ弟の名前呼んだんだけどさ、弟の方は如月美愛のことを睨んで“こんな女知らねぇ、話しかけるな、クズ”って言って去ってたよ。」





「あぁ。」





「如月美愛もさ、多分そのことについてあまり知られたくないのか無理矢理笑顔作って“反抗期なのかな”って言ってた。けど、あれはどう見ても反抗期とかの次元じゃなくて如月美愛本人を憎んでる目をしてた。まぁ、どうするかは蓮に任せるよ。俺はただ、報告しただけだから。」




「わかった。ありがとな。」




如月美愛、お前は一体何に囚われてるんだ。





龍也side end