雨の日の夜、決して交わることない私たちは出会ってしまった



龍也side



蓮が如月美愛を送ると言って部屋を出てから特に奏と話すこともなかったのでぼーっと今日のことを考えていた。




朝、教室入るとすぐに蓮に話しかけられて





「悪いんだけど今日俺あそこ行くから美愛を迎えに行けねぇから、お前放課後美愛の教室行って倉庫まで連れてってやってくれ。」




と頼まれた。





はっきり言って面倒くせぇ。




そもそも如月美愛とは話したこともないに等しい。




強いて言うなら最初の挨拶したくらいだった気がする。




てか、もうそれは会話とはいわねぇよな。




まぁ、そんなレベルだから到底迎えに行って一緒に帰るとかあり得ねー。




つか、如月美愛も話したこともねぇ男と2人で帰るのキツいだろ。




しかも、自分で言うのはアレかもだけど金髪にピアス開けててオマケに目つきも悪い奴だぜ。




まぁ、目つきが悪いのは元々だからなんとも言えんが。





そんなこんなだから断ろうと思ったが




「あ。今日、奏はクラス委員の集まりだから。あと、秋帆は倉庫に行かないって。だから、お前にしか頼めねーから。それと、お前だけ美愛と話してないだろ?一応美愛も仲間になったんだから接点持って貰わねぇとだし。頼むわ。」




「わかったよ。」




蓮の頼みには断れなかった。




てか、コイツには逆らえねぇし。




一応、族のトップでもあるんだからな。