* * *

翌日 AM8:12

あおい「よし、かえでの家に行くか。」

かえでの家はあおいの家の隣。

ピンポーン

((ちょっと緊張するな…久しぶりだし。))

ガチャ

かえで「あ、お、おはよう。」

あおい「おはよ。久しぶりだな。」

かえで「そ、そうだね、。」

よそよそしい2人。幼馴染でも会う時間が少ないとそうなってしまうものなのだろうか。

かえで「みんな、僕のこと覚えてるかな?」

あおい((…こいつ、気にしてんだ…))
「覚えてると思うぞ。みんな心配してたし。」

かえで「そっか。」

かえでは少し微笑みを見せる。

かえで((みんなってことはあおいも心配してくれてたのかな!!??嬉しい…))

あおい「あ、そーいや昨日言い忘れてたけど」

かえで「うん、なに?」

あおい「また一緒のクラスだったよ。」

かえで「誰と?」

あおい「俺とお前だよ。」

かえで「…え?」
((ん?あれ?今なんて言った???あおいと?僕が???同じ…クラス?……え!!!????嘘でしょ!!!???てことは僕の苗字が「さくら」であおいの苗字が「さたけ」だから…席前と後ろじゃん!?はっ。くとさの間に誰か…。そうだ。この学年…さ行が元々少ないんだった…。どうしよう…平常心たもてないよ!!!!))

動揺のあまり、隠せず硬直してしまう。

あおい「?どーしたー?かえでー??おーい」

あおいの言葉にハッとして意識を取り戻す。

かえで「ん?あ、あーごめん。お、同じクラスかやったー。他のクラスだと心細かったから安心だよー。」

少し棒読みになるも、まだ平常心(?)でいれるようだった。

あおい((…ちょっと顔赤いし、棒読みだ…さっきだって固まってたから、やっぱりちょっと体調悪いのか?))
「まだ体調悪いか?大丈夫か?」

かえでを心配しながら、かえでのおでこを手で優しくおさえる。

かえで「!!!??????」

動揺を隠せず、体温が急上昇していくのが分かる。

あおい「やっぱり熱い…。無理やり連れてきちゃったか、。」

かえで「う、ぅぅぅぅうん!!??だ、大丈夫だよ!心配しないで!!」

かえでは後ずさりをし、あおいから少し距離をとる。

そんなことをしているうちに、もう目の前は学校だった。

あおいとかえでは校舎内に入り、靴を履き替える。

あおいは昨日までは一人でいつも通りの日常をすごすのだと思っていたので少し嬉しくなった。
また、"いつも"が戻ったような。そんなきぶんだ。

あおい「教室こっち。」

かえで「うん!」

ガラッ

教室の扉を開け、各々自分の席に着く。

あおい「…かえで。」

かえで「!ど、どーしたの??」

あおい「昨日いきなり学校誘ってごめんな。
けど今日来てくれて嬉しいよ。ありがと。」

かえで「ぼ、僕も全然学校来なくてごめんね、。」

そんな会話をしているうちに、チャイムが鳴り、先生が教室に入ってくる。

先生「起立。」

生徒は席を立つ。

先生「礼。」

先生に向かって一礼し、

先生「着席。」

椅子を動かす音と共にみんなは席に着く。

何気ない一日が始まる音。

そして、君のいる毎日が始まろうとしていた。