次々にうなずき「私もびっくりしました」と言う他のスタッフ達。

「社長は怒鳴ってるか眉間に皺寄せてる所しか浮かんでこないです」

「私も」

「君主…ってよりも将軍様?」

「あぁ確かにそんな感じ!」

………さすがである。
忘れてそうになるが、彼は君主様と呼ばれているぐらい名高い人物なのである。
しかし、いくら店舗のスタッフは社長とあまり接する機会が無いからとは言え…

「皆さん…社長がこんなんで大丈夫なんですか?」
こんな悪評…か分からないが、評判のよろしくない社長の下で働くのは大丈夫なのか…と思ったけれど‐あっけなくこう言われてしまう。


「観賞用としてはいいじゃないですか」


それに同意したように、みんなが首を縦に振る。

なるほど…そうか………。
まぁ、確かに観賞用としては文句はないな……。

多分私も、直接火の粉が降りかからない環境なら、きっと彼女達みたいな感じだっただろう。
私は火の粉どころか集中砲火の対象であるのが非常に残念であるが。