なんだか微妙な笑いで答える有沢さん。
二人とも古い知り合いだと聞いているが…やっぱり二人はそんなに仲良くはないようだ。
正直何か、有沢さんはいつも清様に対して微妙な態度なのだ。ツンとしたような、そんな感じの。

「では、失礼しますね」
にっこりと営業スマイルを浮かべた有沢さんは、さっさと話を切り上げて歩き出す。
私も「失礼します」と頭を下げて、有沢さんに合わせて少し早いペースで続く。


階段に差し掛かった所で、後ろをちらっと振り返ると‐既に清様が見えない。
せっかくなので、有沢さんにずっと気になっていたことを聞いてみた。


「有沢さんって、やっぱり清様のことあんまり好きじゃないんですよね……………？」

すると有沢さんは「うーん、そうじゃないとは思ってるけど、やっぱそうなんのかなぁ」と首をかしげている。

一体これはどういう意味なんだろうか……。