稲荷と神の縁結び

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「どうかしら?ここのチーズケーキはお気に入りなのだけれど」

「ええ、すっっごく美味しいです!」

ほどよく酔いが回って緊張が解けた私は、デザートのチーズケーキを堪能していた。むしろ何度でも言いたいがオムライスの味は緊張しすぎて全く覚えていない。

その滋子様おすすめのベイクドチーズケーキは、濃厚なチーズの味に柔らかくまったりとした食感が素晴らしいケーキだった。一ホール行けそう。


そんなケーキを頬張る私を見て「食べっぷりがいい人は好きよ。私はあまり食べれないから羨ましいわ」と滋子様。なんだか自慢なのか本当に羨ましいのかよくわからない。


「私も清さんに薦められて初めて食べた時、あまりの美味しさに驚いたの。
よくプレゼントとしても買ってきてくれるのよ」

「それは羨ましい。夫婦円満ですね」

「ありがとう。ところで、あなた自身は結婚相手をどう考えているの?」

滋子様は会話の流れで聞いているんだろうけど‐なんだか含みのある笑みだ。

「私ですか?そうですねぇ…私を好きでいてくれて、結婚してくれる人であれば誰でもいいと思っております」

「あらそう。もうそろそろお年頃だと思うのだけれど…今までそのような人は居なかったのかしら?」

「いませんでしたね」

ばっさりと斬る私に少し驚いている滋子様。