稲荷と神の縁結び

「ちょっと母さん!」

扉が勢いよく開いて入ってきたのは‐勿論、清貴さんだ。


「何してんの!?」

「一応ね、私達の今後にも関わるお話しだと思ったのだけど」

「彼女は関係ない」

「……そうみたいね」

二人のやり取りを聞いているが…なんだかよくわからない。
本当に意味がわからない………。


「それで何してたの?」

「昨日のお話をたーっぷりと聞かせていだいたわ」
そして滋子様は声を上げて‐ウフフと笑っている。

「どうやら大分苦労しそうだわね。清貴」

「………はいはい。面白がってますね、母さん」

「いやぁ、本当に面白い子ねぇ。あれだけ仕事はしっかりしてると評判なのに」


えっと…何のお話でしょうか……?
そう口を挟みたいが、当然話せる空気ではない。

「まぁ、せっかくだし三人で食事をしましょうな。清貴もお座りなさい」

そう滋子様にせかされて、清貴さんは滋子様の隣に座った。