車に炊飯器を置いた私達は、再び建物の中へ。
一階のスーパーで買い出しだ。
ここでも清貴さんは、中に入ると真っ先にカゴを持つ。
奪い取ろうと腕を伸ばしても「お前なぁー」と頭を軽く叩いて咎められた。「普通は男が荷物を持つもんだ」と言ってスタスタ歩いていく。
いや、あなた社長だし普通じゃないじゃないですか…。
「一応、私はあなたの部下なんですが…」
そう言うと、清貴さんは「馬鹿か」と言って口をひきつらせる。
「今、周りからどう見られてんだ?さっきの店員何て言ってたんだ?」
「……『夫婦ですか?』と」
「普通は夫や彼氏が荷物を持つもんなんだぞ?覚えとけ」
そういうもの、なのか……?
なんだが正直、腑に落ちない。
「いいから欲しいやつ入れてけ」
そう涼しい顔で言い放つ清貴さん。
とりあえず言われた通り、店内をくまなく回って片っ端から足りないものを入れていく。
醤油、料理酒、砂糖、味噌…。どれも嵩張りカゴも随分重くなったけれど、清貴さんの涼しい顔は崩れない。
「あの…半分持ちますよ……」
むしろ…私が『持たせている』のがプレッシャーだ。
一階のスーパーで買い出しだ。
ここでも清貴さんは、中に入ると真っ先にカゴを持つ。
奪い取ろうと腕を伸ばしても「お前なぁー」と頭を軽く叩いて咎められた。「普通は男が荷物を持つもんだ」と言ってスタスタ歩いていく。
いや、あなた社長だし普通じゃないじゃないですか…。
「一応、私はあなたの部下なんですが…」
そう言うと、清貴さんは「馬鹿か」と言って口をひきつらせる。
「今、周りからどう見られてんだ?さっきの店員何て言ってたんだ?」
「……『夫婦ですか?』と」
「普通は夫や彼氏が荷物を持つもんなんだぞ?覚えとけ」
そういうもの、なのか……?
なんだが正直、腑に落ちない。
「いいから欲しいやつ入れてけ」
そう涼しい顔で言い放つ清貴さん。
とりあえず言われた通り、店内をくまなく回って片っ端から足りないものを入れていく。
醤油、料理酒、砂糖、味噌…。どれも嵩張りカゴも随分重くなったけれど、清貴さんの涼しい顔は崩れない。
「あの…半分持ちますよ……」
むしろ…私が『持たせている』のがプレッシャーだ。



