私はメニューを指差す。
「じゃぁこのハヤシソースのオムライスと、デザートつけていいですか?」

「チーズケーキでいいんだな?」

「えぇ………はい」

そして社長が店員さんを呼び、二人で料理を注文する。
社長はナポリタンのセットを頼んでいる。
お気に入りらしい。

「それで社長、これからのことや、共同生活のルールなどを決めようと思うのですか」

私はバッグから、手帳を取り出した。
昨日ざっくりと書いたもの。

「圭ちゃんと話し合った結果、とりあえず今年一杯はお稲荷さまの面倒を見て欲しいとのことで、今年一杯はお世話になります」

「今年だけ?」
ニヤッと嫌らしく笑う清貴さん。

「からかわないでください。
とりあえず、今日はリビングと水回りの片付けを行います。それで毎日帰宅したら、少しづつ片付ける範囲を増やしていく方向にします」

「わかった」

「朝は私が起きたら、庭の掃除からはじめます。掃除が終わると私は朝食にしますが、社長は朝食を召し上がれますか?」

「いつもは食ってないし、家で飯は基本的に食わんな」

「……わかりました」
じゃぁ食事は用意しなくていいか。