その最中‐ゴロゴロという音と共に、カーテンの隙間から漏れるほどの強い光が走る。
それに気付いてか、清貴さんが目を覚ましてしまった。パチッと目が開き、見つめ合う。


「…こはる?」

「ただいま帰りましたよ」

すると清貴さんは‐私の伸ばした手をぐっと握った。私は直視できず、視線をテーブルの方に背ける。


「………何なんですか、この部屋は」

はぁ、っと分かりやすくため息を漏らす。

「三日でこんなに汚して……私が居なくなったらどうするんですか?」

手を振り払おうとしたが‐手の圧力が増していく。

「じゃぁずっと居ればいい」


雷が遠くで響いている。
その響きに紛れて‐私は強い力でソファに引き込まれる。


「……ったく、いつもお前は鈍いし、動じないし……下手に手出しすりゃ圭吾に筒抜けだし……その気になるまで待ってても一向にならないし」


体がソファーに押し付けられて…清貴さんの顔が迫ってくる。


「一緒に暮らして少しは意識するかと思ったけど……全く意識もしてくんないしなぁ」

何の話だ?!と思ってる間にも顔がどんどんと迫ってくる。
顔を背けようとしても……腕で抑えられて動かすことができない。