「どうだい?時松さん。最後のドライブに付き合ってくれないか?」
「いや私なんかがご一緒するのは…」
「こんな爺さんの運転だと不安だって?」
「いえ決して!そういうわけでは…」
私なんかが勿体無いと言うのはどう伝えればいいのだろうか。
アワアワして言葉を探す私に、馨様は優しく微笑みかける。
「言い方を変えようか。最後ぐらい若い女の子とドライブがしたい。是非ともその願いを叶えてくれないかな?」
馨様のその表情は、いつか見た…清貴さんにそっくりだった。
(滋子に似てると思っていたけど…やっぱり馨様にも随分と似ているかも)
そこまで言われては、断るわけには行かない。
せっかくなのでその誘いを受けることにした。
「わかりました。私の初めてのドライブデートです。是非ともよろしくお願いします」
私はそう深く頭を下げた。
すると馨様は、窓から私に向かって手を伸ばす。
私も手を差し出して、固く握手をした。
その手を見ながら…少し痩せたな、なんて。表彰式での握手よりも、随分と骨っぽい感触になったなと。そんなことを思っていた。
「いや私なんかがご一緒するのは…」
「こんな爺さんの運転だと不安だって?」
「いえ決して!そういうわけでは…」
私なんかが勿体無いと言うのはどう伝えればいいのだろうか。
アワアワして言葉を探す私に、馨様は優しく微笑みかける。
「言い方を変えようか。最後ぐらい若い女の子とドライブがしたい。是非ともその願いを叶えてくれないかな?」
馨様のその表情は、いつか見た…清貴さんにそっくりだった。
(滋子に似てると思っていたけど…やっぱり馨様にも随分と似ているかも)
そこまで言われては、断るわけには行かない。
せっかくなのでその誘いを受けることにした。
「わかりました。私の初めてのドライブデートです。是非ともよろしくお願いします」
私はそう深く頭を下げた。
すると馨様は、窓から私に向かって手を伸ばす。
私も手を差し出して、固く握手をした。
その手を見ながら…少し痩せたな、なんて。表彰式での握手よりも、随分と骨っぽい感触になったなと。そんなことを思っていた。



