この頃、私と清貴さんはよく仕事終わりにごはんを食べに行ったり、飲みに行ったりすることが多くなっていた。
私は時間の関係上、ほぼ遅番勤務になったのに加え、新事業ということもあり残業が多くなっていた。なので仕事終わりの清貴さんとよく遭遇していて、ついでだと言うことで一緒に行く機会が多かったのだ。


清貴さんは社長になって多忙そうにしていたが、よく店に顔を出してくれていて‐もっともこの夏ぐらいまでは本店のメンバーは変わってなかったので、古巣に帰ってきた感覚でよく話をしに来ていた。
そんな感じでみんなと相変わらず仲良くやっていたが、清貴さんが終わる頃には私しか残っていないことが多く、結局私とだけで行くことになってしまっていて…ほんの少し、前みたいなわいわいとした空気が懐かしいなとも思っていた。


その日も何度も行った焼き鳥屋さんで、二人でチューハイ片手に色んな話をしていた。

「今日滋子様が来られて『休憩時間に食べて』ってチーズケーキいただいたんですよ!」

「……気に入られてんなお前。俺にはなかったぞ」

「清様の胃に入ったんじゃないですかねぇ?」

「ははっ!あり得る!」

そんなくだらない会話をしては、笑いあっていた。