ついに、完成だ。
あともう少しで、このロボットは私の夢を叶えてくれる。

このロボットを…、いや、この子を作り始めてから、どれほど経っただろうか。
覚えていないが、1日1日がとても楽しくて楽しくて、そして愛しかった事だけは覚えている。

あと一つの部品が届けば、この子はついに完成するのだ。

「…ふふ、早く届かないものか…」
私はそのはやる気持ちを抑える為、
ソファーに座りコーヒーを一口含んだ。

その時だ。

視界が不意に暗くなり、
激しい頭痛と耳鳴りが襲ってくる。

「ッ…あ、ぅ…!」
呼吸が出来ない。胸が苦しい。

最後に、あの子に向かって手を伸ばしたところで、私の意識はぷつんと途切れた。