ライブが始まってからは本当に一瞬で時間が過ぎ去った。
軽快なドラムのビートに合わせて、安定感のあるベースラインと遊び心たっぷりで自由に弾き荒れるピアノ。
オーソドックスなトリオスタイルのジャズバンドではあるものの、それぞれのプレイヤーの技術とセンスが高く、お酒を飲むのを忘れるくらい見入ってしまった。
時々目線を横に移すと、雅也くんが気持ち良さそうに体を揺らす姿を見て、自分の心拍数も速いビートに近づくのがわかった。
座って体を少し動かしてるだけなのに、リズム感の良さが十分に伝わる。
もっと全身で踊っているとこを隣で見たら、きっと私も気持ちよく音楽を楽しめるだろう。


