腕時計に目をやると、まだ時刻は14時。
視線を下に向けると、この時間には相応しくない量の空き缶と自分の酔いの回り具合。
大量に買い込んだはずなのに、まだ開けていない缶は残り2本になっていた。
「透子ちゃんと飲んでると進みが早くて困っちゃうな」
「私もこんなペースで飲めるの、陽さんといる時だけですよ」
実際そこそこにお酒は飲む方だけど、ここまでハイピッチで飲める相手は彼だけだった。
「最後一本ずつ飲みながらこの後どうするか考えようか」
そう言い終わる前に隣からまたプシュッといい音が聞こえてきたので思わず笑ってしまった。
この人といると自然体でいれるし、素で笑える自分がいることを認めざるを得ないみたいだ。
「透子ちゃん笑すぎ」
「いやいや、陽さんが勢いよく飲み過ぎなんですよ」
そう言い終わってから手元のビールを空にして、私も続けて新しい缶を開けた。
「はい、乾杯」
その言葉を合図に缶をぶつけた。
これを飲み終えてもまだ一緒にいられると思うと、思いのままにゴクゴク飲んでも良さそうだ。


