part-time lover



二日酔いの気だるさも、変なことを期待しそうになる邪念も全て洗い流し、爽やかな気持ちでバスタオルを巻いて彼の元へ戻ると、ベッドの上で寝起き早々ビールを喉へ流し込んでいたから思わず吹き出してしまった。

テレビから流れる甲子園の試合が、夏を告げている。

「あ、おかえり」

「お待たせしました。
っていうかスタート早すぎませんか?」

全部洗い流したつもりでも、まだ酔いは残ってるんだろうか。
侘びれる様子もなく、さも当たり前のような所作で休日の朝を楽しむその様子が何故かツボに入ってしまい、笑いが止まらない。

「そんなに笑うほどかな。休みの朝のルーティーンなんだけど」

少し恥ずかしげにしながらも、ビールを飲む手を止めない様子が清々しい。

「ごめんなさい、朝の陽さんが新鮮で。私もご一緒してもいいですか?」

「どうぞどうぞ」

そういうと嬉しそうに飲みかけの缶をこちらに渡してきた。

こうなったら迎え酒をするのが正解だろう。

冷たいビールをごくっと一口飲んで、心も体も潤うのがわかった。

お風呂上がりの一杯は、どんなシチュエーションでもおいしいんだなと、知らなくていい学びが増えてしまった。