「土原龍人です。」

SHR中、転校生本人の自己紹介

名前だけ言い何も言わず動かない転校生に戸惑う先生と生徒

「えっと…それだけ…?」

「はい」

困った先生の言葉に動揺せず答える土原くん

「土原くんの席は立花さんの後ろね」

先生の指示された席にドカッと座る

…この人前の学校で目立っていた人…

無口で無表情の彼はなぜか特別扱いされていた、そんな彼を怖がり話しかける人はいなかった

「図書委員に立候補する人〜。」

「はい。」

先生の声かけに手をあげて答える、本は好きだし暇潰しに丁度良い

「女子は立花さんで決まりね。男子は…」

男子たちは「当てられませんように」と祈りながら目をそらしている

「いないみたいね。じゃあ土原くん、よろしくね。」

机の上で足を組んで手をポケットに入れ目を伏せている土原くんに声をかける

土原くんは何も話さない、その様子を見て先生はokと判断したようで図書委員は私と土原くん

になった