私を照らす唯一の光(仮)

私の顔を覗き込んで見ている

''凛''その言葉に引っかかる

「松岡さんのことそんな風に呼んでるの?」

そう思ってしまっている自分がいる

そんなこと考えたって意味ないのに…何思ってんだろ?

「別に。なんでもないよ」

そう言って教科書を持って教室移動をする

横目に陽太を見ると頭に教科書を乗せて楽しそうに鼻歌を歌っている

…能天気な人…

そう思いながら目線を正面に戻す

「ん~っ!」

1人屋上で背伸びをする

今は昼休憩、いつものようにスケッチブックとお弁当を持って来ている

1人の時間は好きだ

負担も不満もないリラックスした状態でいられる

これほど楽なことなどないだろう

ガチャ

「あー!ここにいた~」

屋上の扉が勢いよく開く中から陽太が出てくる

「君さ、ストーカー?もしくは暇人なの?」