「そっか〜じゃあね〜」

ニッコリ笑って教室から出て行く日野くん

「…陽太めっちゃ怖いじゃん…」

「…あれ怒らせたらダメなタイプ、だよね…」

「…やめよっか…」

日野くんの怒りに怯えながらうなずき合っていた

…なんとかまぬがれたみたい…。

彼女たちは空き教室から出て行こうとしていたため見つからぬよう走り去った

「夏樹、女子に何か言われたりしなかった?」

教室移動中、日野くんが歩幅を合わせて歩いてくる

「うん。日野くんが止めてくれたんでしょ」

「え、なんで知ってんの?」

動きを止めじっと私を見る日野くん

「聞いてたからね」

私も動きを止め振り返って答える

すると日野くんの表情がガーンと音がしそうなものに変わる

「俺ダッセー!てか大丈夫なのか?あいつらあんなこといってたけど…」

「言いたい奴には言わせとけばいいよ」

パアーッと明るい顔に変わる日野くん

「夏樹カッケー!そう言う考え方マジソンケー(尊敬)する!」

目をキラキラさせて私を見る日野くん

「日野くんって面白いねっ百面相で見てて飽きないってゆうか」

「その”日野くん”って呼び名変えよーぜ、”陽太"って呼んでくれよー」

謎の提案をする日野くん

…そんなの変えて意味あるのかな?