どうしても今母親のいる家に帰りたくなかった

8時になっても帰る気になれなくて9時までゲーセンで時間を潰した

「ただいま…」

家に帰って静かにつぶやく

「夏樹、来なさい」

暗い家の2階から怒りがこもったような母親の声と足音が近づいてくる

母親は1階のリビングに入っていった、それに続き私も入る

「この時間まで何していたの」

扉を開けるとニコリとも笑わずに真顔で私を見つめる母親がいた

「関係ないでしょ」

母親の言葉に動じず答える

「関係なくない!こんな遅くに帰ってきて…」

その言葉と同時に母親は時計を見る

「なんなの…今更母親ぶって…!…1年前私は何をされてどう思ったか知ってる!?知らないで

しょ!?いつも私のことなんか放ったらかしで、どうでもいいくせに!!今更…自由にさせて

よ!!!」

感情が込み上げてきて怒りで叫ぶ

涙が出て全てがぼやけて見えるため、母親の表情すら分からない

階段を駆け上がり部屋に入るとベットに寝転がる