「は、はひっ!」と情けない声を出してしまった。
まさか、アザのことバレたかもっ!?
ヒヤヒヤしていた私に
「突然声をかけてごめん!なんか気になって!」
アザのことを気にしたのかな…?
どうしよう…なんて言えばいいんだろう…
「ねえ聞こえてる?」
ハッ!いけない!私ずっと下見てた!顔を見なきゃ!
そして声の主の方へ見た瞬間、背筋が凍った。

なぜなら相手があの”美少年と呼ばれる佑莉先輩”だったからだ。
なんで先輩が目の前に!?
よりにもよってなんでこんな私なんかに!!
「あのー、名前教えてくれないかな?」
先輩は困り笑顔でそう言った。
「あ、中村窓果です…」
「窓果ちゃんか!よろしくね!」
佑莉先輩はとても素敵な笑顔で笑った。