「小川さん。」
月本の質問をそのままぶつけると、
ウンウンと頷きながら聞いていた小川さんが、報告書の説明不足を詫びてきた。
「犯人からの挑発メールを受け取り捜査を開始した数日後・・。
御茶ノ水交番に、
“盗撮されたかもしれない”
という通報があったんです。」
「・・なるほど・・それで?」
「交番に駆け込んできたのは21歳の女性で、
駅のエスカレーターを利用していたら、
背後から“カシャッ”という音を聞いたと。
後ろを振り返ったら男が立っていたが、
その時は気のせいだと思ったそうです。」
「・・・・・・・。」
「しかしその翌日も同じ事が起き、
再び振り返ったら・・。」
「前日と同じ男が後ろに立っていた。」
「その通りです。
そこで・・・
少しためらいもありましたが・・
犯人が我々に送ってきたホームページを彼女にも確認してもらいました。」
「・・・・・・・・。」



