家具の配置は変わっていなくて、1年前と同じまま。

1つのローテーブルを囲むように黒いソファが並べられていた。

手前には、見知った顔ばかりが並ぶ。

そして奥には。

あたしが会いたくて堪らなかったその人の姿があった。

あたしが、帰ってきてはいけないと知りながら。


それでも約束通り帰ってきたのは。



「…和佳菜」



「……久しぶり」


貴方に会いたかったから、なんだと思う。


だけどその横には。


「だあれ?この人」





知らない女の子が座っていた。