そして、あたしは再び拳銃を向けられる。
「…貴方は」
「おっと、名前は言わないで。キミ達は大体のことが分かっているみたいだから」
「…随分とお早いお出ましになったわね」
「そうかな?ああ、でも、君を助けようと思ったから、少し早めの登場だったかもしれないね」
クスクスと、彼は楽しそうだ。
「君達も俺に出てきて欲しかったんだろ?だからあんなカタチであのジジイを誘き出した、違う?」
「…間違ってはいないわ」
「そこは素直に合ってるって言えばいいのに」
あたし達は分かっていたのだ。
「だって、サナダさんは、全てを仕組んだ黒幕だから。素直なかわいい女は嫌いそうなんだもの」
真田昌葉、彼こそが。
Breakの元総長であり、全てを握る。
最強の黒幕である。