仁が立ち上がるのをぼんやりと見つめた。
「ひとまず、変わらずに警戒して動くことを下っぱに伝えておこう。白い仮面をした悪魔のことは引き続き、それぞれで調べて欲しい。もう、朝になる、飯当番は…」
「今週は俺!何がいい?」
「翔なら、野菜炒めが一番美味い」
「え、そうなの?」
「うちの料理人だからな」
「綾は、飯作るのダルいから、俺を飯担当にしたいだけだろ」
「…バレた?」
「バレた?じゃないし!ねえ、ちょっと!逃げんな」
バタバタも2人が部屋を出て行くのを見て、くすりと笑ってしまった。
「姫さまはご機嫌がよろしいようで」
振り向くと、パソコンをカタカタと叩きながら、仏頂面をした悠人がいた。
「その呼び名は嫌い。あたしは、姫じゃないわ、和佳菜よ」
「はいはい、わかったって」
面倒臭そうにひらひらと手を振る悠人を見て、ふと思い出した。
「ねえ、そういえば。悠人にお願いしたいことがあるの」



