言えない。
どうしても言えない。
ねえ、綾。
貴方は一体何者なの?
ここにいる人達は、小学校、中学校、高校で生きづらかった人達だ。
だから他に居場所を見つけて、生きる意味を見出すの。
ノーマルでありたいと願いながら、そうは生きられない。
あたしも同じ。
ノーマルでありたいと思いながら、ノーマルではいられないの。
綾もまたここではないどこかで居場所を見つけているの?
ねえ、綾。
貴方が今、考えていることが全くわからない。
だけど、あたし、わかったことがあるわ。
平凡な人生を生きていることが、ノーマルでいられることが、必ずしも幸せであれるとは限らないということ。
だって、ここにいる人達は、みんなノーマルではないけれど。
みんな、幸せに生きているから。
だから、人生での正解はきっとひとつじゃない。
それぞれの人に正解があって。
それぞれの人に不正解もあるの。
それに気がつくことができたあたしは。
きっとまた、自分なりの正解を探しながら生きているのだと思うわ。
あたしの正解と、綾の正解。
それは、きっと、重なっているのよね?
きっと、そうに違いないわ。



