寄り道をしなければ、車で30分程度で着くと陽太には言われていたけれど。
出発してから2時間も経っているのに、倉庫の近くのショッピングセンターから彼女が動く様子は一向に見られない。
「あたしのぶんまで買わなくてもいいのに」
「これは千夏からのプレゼントだよお。だから、気にしないで」
さあて次は化粧品。
彼女はまだまだやる気満々で、あたしはため息をふうと漏らす。
だけど、それはあたしだけでなく。
となりにいる、この人も同じ。
「…千夏。もういいだろ。十分買ったんだから」
呆れた声に、彼女は不満そうに文句を言う。



